ひとりごとブログです。


by moe_ri

カテゴリ:本( 4 )

イグアナの嫁2

私が結婚できるとは―イグアナの嫁2

細川 貂々 / 幻冬舎




ドラマ化されたせいか、本屋に「ツレが~」と二冊並べて置いてあったので続編をまた立ち読み。
プラス、上記の「イグアナの嫁2」も読みました。
貂々さんってノンキで飄々としたイメージだったけど、「イグアナ~」の方では「自分は結婚なんてしたくない(できない?)」「女ばかりが損して自分の時間なんてなくなるのにどうしてみんな結婚するんだ」「男なんてスケベか自己中か束縛するヤツしかいない」
とガンコで男嫌いな人だったようです。
それがツレさんと出会って「どうしてそんな風に決め付けるの?」と諭され、あきらめていた絵の道も、ツレさんにうっかりラクガキのマンガを見られて「マンガ上手いじゃん」と褒められたことでマンガ家を目指してデビューして…と、 貂々さん自身もツレさんに助けられた面が大きかったんだなぁと思いました。
「ツレうつ」を読んでいる限りでは貂々さんはすごくポジティブ思考な人だと思っていましたが、かなりマイナス思考で、勤めているときは母親にグチばかり言っているし、ふとそんなグチをにこにこ聞いてくれて、なおかつかいがいしく世話を焼いてくれている母親に思いを馳せ「専業主婦ってこんな風にならなきゃいけないの?だったら自分には出来ない!」とまたマイナス思考に陥り・・・。
まるで自分を見ているようでした^^;

そんな彼女が変われたのは、帰国子女でおよそ日本男児とはかけはなれた考えを持つ、ポジティブなツレさんのおかげだったようです。
だからこそ、ツレさんがうつになって働けなくて、布団にもぐって泣いてばかりいても、温かく見守るコトが出来たんでしょうね。二人の絆は深いんだなぁ~と思いました。

さらっと書いてありますが、結婚したときはツレさんは30歳なのに夜間の肉体労働のバイトをしてるし、貂々さんは仕事をやめて無職で。
でもツレさんは「結婚したんだから」と正社員の職を見つけてきたにも関わらず、貂々さんがマンガ家デビューしたのに影響されて「ボクは音楽で食べていきたい!」なーんて会社辞めてネットで音楽を作る仕事を始めようとするし…(当然うまくいかないわけですが)
それでも貂々さんはそんなツレさんを見捨てたりしないし、ツレさんもあまり良い主婦ではない貂々さんを非難したりしないし…。
なんだかんだありながらもポジティブにやっていけてる二人は凄いなぁ…と思いました。

「私はフリーターのツレと結婚したんじゃない。ツレ自身と一緒に居たいから結婚したんだ。だから彼が何をやっていても気にならなかったんだと思う」
の一文にはハッとしました。
今って婚カツが盛んだし、年収は●百万以上で次男で同居の必要がなくて…
みたいないろんな条件から入ってしまうけど、それが本当に幸せになるためのものなのか?と。
自分もそういうところに振り回されていた時期があったし、未だに無職の彼に対して不安に思うところはあります。
けど…それでも彼を必要としているのではないか?
親に何と言われてもいいんじゃないか?
・・・って。

周りの友達を見ていると、みんなうまくいってるように見えて色々あると思うし。
円満な結婚生活ってないんだなぁ。
それを乗り越えるから夫婦なんだろうなぁ・・・・と色々考えさせられる本でした。
「ツレうつ」よりこっちの方が自分に近くて面白かったかも。
前作の「イグアナの嫁」も読んでみたいです。
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by moe_ri | 2009-06-03 03:05 |

ツレがウツになりまして

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

細川 貂々 / 幻冬舎



実は本屋で立ち読みで済ませちゃったんですが…。
面白かったです。

「ウツ」という重たくなりがちなテーマが、のほほ~んとしたユルい感じの作風のおかげでするっと読む事が出来ました。

というか…

ウツって本当に大変な病気なんですね…。

自分の周りにもウツ持ちの人がいたりするので、多少は理解があるつもりでしたが…

●他の家の夕食のカレーの匂いをかいだだけで暗くなる(自分はきちんとした生活を営めていないという絶望感に苛まされる)

●自分は社会にとって必要とされていない、いないほうがいいと考えてしまう→自殺を試みようとする

●台風や寒さで具合が悪くなってしまう

●情報の取り込みが出来ない

●自分では判断が出来ず、奥さんに退職を強引に決められてやっと退職

Etc,Etc…

旦那さんは元々アクティブな方でしたが、几帳面すぎるほど几帳面だったことと、帰国子女でいじめられ「みんなと同じでなくてはいけない」という意識が植え付けられたために、少し人と外れてしまうと罪悪感を感じてしまう性分が元凶になっていたようです。
少し良くなった…と思ったらまた些細な事でぶり返す。
お医者さんは「治るのに三ヶ月~六ヶ月くらいかかる」と言ったけど、それは最低それくらいはかかるという意味で、本当は何年かかるのか分からない…。
それでもおおらか~な奥さんのおかげか、ウツになった事で少しずつ性格ものんびりしたものに変わり、乗れなかった電車にも乗れるようになったり、どこかへ出かけるコトも出来るようになったり…。
この本ではユーモラスに書かれているけど、とても大変だったんだろうなあと思う。
なのに旦那さんが働けなくても「病気なんだから働けないのはしょうがないじゃん」
「むしろずっと家にいてくれて嬉しい」みたいに思えるこの人ってすごいなーと思いました。

メンタルヘルスの話とマンガって相性がいいかも。
つるっと読めるので、理解もしやすいし。
でも経済的な部分とか、病院での診察の様子だとかはかかれてないので、そのへんも踏み込んで欲しかったかも。。。薄い本だし当事者の書いたものじゃないからそこまで求めるのは難しいのかもだけど。


…でも、この本読んで、私以前軽いウツだと診察された事あったけど、あれほんとにそうだったのか?と疑問に思ったり。
確かにストレスで腕が動かなくなったり、仕事が全然出来なくなったり、お風呂の中で涙が止まらなくなってずっと泣いていたり、休みの日はずーーーっと寝ていたりしたんですけど…。
うーん、謎です…。
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by moe_ri | 2009-05-08 23:36 |

脂肪という名の服を着て

脂肪と言う名の服を着て (Giga comics)

安野 モヨコ / 主婦と生活社



安野モヨコは、女の業みたいなの描くのが上手い作家さんだなと思ってるんですが、これは他の作品みたいにオブラートに包んでおらず、モロに、女のドロドロした部分を突きつけてきてギョっとします。

主人公の「のこ」は太っていて愚鈍で仕事も出来ず、男性同僚や上司に罵倒されたりいびられたりする日々。
高校の時からの彼氏の斉藤君は優しくてかっこよくて一流企業に勤めていて、のこの唯一の心のよりどころ。
そんな斉藤君も、会社の同僚のマユミに横取りされてしまう。
マユミは痩せていて美人。性格は悪いけど要領もいいので男子社員には人気がある。
そう、「美しい」というだけで、マユミは自分よりも上の立場にいられるのだ。
そう気づいたのこは、ダイエットを決意するけれど…。

女は生まれたときから格差がつけられていると私は思っています。
美醜での優劣。
太っていればそれだけでもう下流。女性としてすら扱ってもらえない。
大げさだと思われるかもしれないけど、私は実際そういう扱いを受けてきました。
「人は見た目じゃない、中身だよ」
その言葉を聞くたび、反吐が出る。
それは「標準の範疇」の話。
規格外に太ってしまったり、醜い女を、そういった容貌にフェティシズムを感じる男以外の誰が愛するだろう?
女は美しくある事を常に要求されていると思う。
上記の言葉が真理なら、どうしてドラマには美男美女しか出ないのか?
雑誌のモデルは小枝みたいに細くて目の大きな女性しかいないのか?
良い人生を歩むために勉強を強いられる学歴社会と何が違うのか?

「のこ」とつきあい続けている斉藤君は、性格異常で彼の欠点をあげつらい、始終小言を言い続ける母親のせいで気弱で太った女性としかつきあえない。
だから「のこ」とつきあっている。
のこを陰でいびるマユミは、のこを踏みにじる事で自分の美しさを確認し、そのことによってますます自分が輝くのだと信じている。
皆どこか歪んでいて、その弊害は全て一番の弱者である「のこ」に向かっています。
その「のこ」がダイエットをして標準体型になった時、彼らの自我が崩壊し、全てが崩れ…。
のこは何もかも失って拒食症で入院し、また太ってしまいました。
そんな「のこ」がお世話になっていたエステの社長は言います。
「あの子、また繰り返すわね。だって心がデブなんだもの」


「心がデブ」ってどういう意味なのか、当時はよく分からなかったけど…。
もしかすると、常に誰かのせいにして、依存しないと生きていかれない。
そんな「のこ」の心がデブだったのかもしれないと、今は思います。

このマンガを読んだのは24くらいの時で、丁度ダイエットに成功したときでした。
のこのように劇的に痩せたわけではなかったのですが、確かに少しだけ、周りの反応が変わりました。
何より、自分が一番変われた気がします。
LLサイズでないと入らずおしゃれなんて無縁だったけど、痩せてなんとかLサイズなら入るようになって。
大きいサイズではない普通のお店で服を買い、髪の毛を縮毛矯正し、化粧品を買いそろえ…。
逆に言うと、それまで「太っているから」と綺麗になる努力を全て拒否していたような気がします。
ショーウインドウに映る自分の姿を見て「大丈夫。私はもうデブじゃない。誰かに罵倒されることもない」と毎日言い聞かせていたのをよく覚えています。

そして、太る事もすごく怖かった。
太った自分には愛される価値がないと思っています。今でもそう思ってる。
彼氏に「私がもし今より何倍も太っていたら、会った後も好きだって言えた? 逃げたんじゃないの?」
と何度も聞いてしまいます。
彼は「そんなことないよ。萌理ちゃんは萌理ちゃんだよ。中身を好きになったんだから」
と答えます。

でも、彼の親しい友人である女性に、体重100キロオーバーの人がいて…。
その人の話になるたびに「あの子は性格はいいんだからやせればいいのに」と言うんですよね。
何か矛盾を感じます。

多分これは禅問答みたいなものだと思うのです。
「人は見かけが9割」と「見た目じゃなくてこころを磨け」という言葉が同じくらい出回っていますしね。

読んだ後とても暗い気持ちになりますが、戒めとして持っていて、時々読み返したりします。
女性なら何かを感じるのではないかな、と思うマンガです。
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by moe_ri | 2009-03-10 23:59 |

ブラック・ティー

ブラック・ティー (角川文庫)

山本 文緒 / 角川書店



山本文緒さんの本が大好きです。
「等身大の~」って言葉は好きではないけど、まさにそんな言葉がぴったりあてはまってしまう。
もう若くもない、仕事も先が見えていてルーチンワークで、恋愛もうまくいかなくて…。
周りにうまく合わせたいのに合わせられない。もしくは、合わせているふりをしてるけど、どこか疲れ切っている。
まさに自分のことを言い当てられているみたいな、でも、「そうだよね、わかるよ。でも悪いことばっかりじゃないよ」と、気のおけない女友達に話しを聞いてもらって慰められてるような。
そんな気持ちになるお話ばかりです。

山本さんの作品を知ったのが、図書館で手に取った「ブラック・ティー」でした。
当時私は無職で、アルバイトすら見つからず毎日悶々と過ごしていて。
でも時間だけはあったので、図書館に通って本ばかり読んでいたのです。
タイトルと装丁が気に入って借りてみたのですが…。
自分の状況と重なる短編があったりして、もう泣きそうになってしまいました。
「それでも生きていかなくちゃいけない」
毎日しんどくても、居場所がなくても、仕事が見つからなくても。
決してハッピーエンドの話しばかりじゃないけど、どこか心が軽くなる。
辛いのは自分だけじゃないと思える。
なので、落ち込んだ時は山本さんの本を開きます。

山本さんは鬱病にかかり、「再婚生活」というエッセイで鬱病の事について語っていらっしゃいますが。
そんな方だからこそ、現代社会の女性の抱える悩みや不安を繊細に描く事が出来るのかなと思ったりしました。
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by moe_ri | 2008-12-16 02:28 |